望楼守の生思考キャリア

先日、友人とコーヒーを飲みながら雑談していたら、最近興味のあることについての話になった。そこで、一つの発見があった。それは、「過去の縁や機会は時を越えてやってくる」ということだ。

ぼくが最近興味を持っていること、帆船模型や、コンピュータグラフィックス、コンピューターミュージック、世界の創造・構築、科学哲学、歴史、物語などは、ほとんどは主に中学~高校にかけて興味を持っていたり、やりたかったこと、あるいはちょこっとだけかじったことのあることだったとふと気づいた。それは友人も同じで、習字や茶道など、子供の頃に縁があったり、やろうと思えばやる機会があったものが多かったようだ。

ぼくのStrengthsのひとつに「学習欲」があるのだけれども、これは、新しいことを次々と学ぶことそれ自体を求める傾向のあるという特性だ(逆に言うと、必ずしもその結果・成果を求めない傾向があるということだ)。好奇心旺盛なのは長所かもしれないが、もちろん短所にもなりうる。時間やお金など様々な制約があるなかで、次から次へと興味を持ったとしても、全てを出来るわけではないし、飽きっぽく長続きしないだけでおわるという可能性もある。器用貧乏と言う言葉があるが、守備範囲が広いことは価値があるとは思うが、深く極める楽しさ(と苦しみ)が味わえないのは損なのかもしれない。

さて、ところで「やらないことをきめる」ことの重要性というのは、昔からよくいわれていることです。この某ブログ(というかメルマガ)でも述べられているように、成果を上げるためにはトレードオフを意識して、成果を上げるための時間やエネルギーを作り出さなければいけません。

けれどです。その諦めたことも、将来やる機会があるかもしれません。特に、大前研一氏が述べるように、将来定年退職等でリタイアしたあとには膨大な時間が残されています。

機会というのはいつ巡ってくるか分かりません。また、自分が興味を感じたことには必ず何かしらの意味があるはずです。だから、ぼくが興味を持ったことのなかで、やらないと決めたこと、あきらめたこと、捨てると決めたことを、ここに書き残しておこうと思う。

いつか、またやる機会、やるべき時、やれる時が巡ってくるかもしれないから。

 

望楼守の生思考キャリア

「仕事の思想」という本がある。

田坂広志さんが、「なぜ、我々は働くのか」というテーマを、思想、成長、目標、顧客、共感、格闘、地位、友人、仲間、未来という10のキーワードを通じて語る本です。この本を読んだのは大学生の時ですが、社会人になって数年たった今読むと、(当時とはまた違った)様々な気づきがあります。

以前、「僕が最高に仕事を楽しめる理由」というメルマガを紹介しましたが、ぼくは仕事に主体的に向き合い、はたらくことを楽しむためには、仕事観やキャリア観をしっかり持つことが必要不可欠だと思っています。

しかしです。現代は、その仕事観やキャリア観が持ちにくい時代なのかもしれません。

ここ10年ほどで、経済状況はめまぐるしく変わりました。景気動向は、新卒採用にダイレクトに反映しますから、今の20代~30代は就職氷河期から売り手優位の時代、そして今日の採用絞り込みといううねりを自分の体験、あるいは先輩・後輩、兄弟姉妹の喜怒哀楽として目にしてきたと思います。

そんな乱気流の時代を目にしてきた20~30代は、安定したキャリア、安定した生活というものは存在しないのではないかという不安をうっすら感じている世代なのかもしれません。

経済がこれから先安定的に成長する見込みがない。日本国の財政も悪化する一方で、年金もそのうち破綻するんじゃないか。老人たちが支配する国のなかで、自分たちは搾取される立場だ。多くの若い人の中には、外部環境たる社会に対して、そんなイメージを持っている人もいると思います。

頑張れば報われるというイメージが持てない中で、そもそも終身雇用を期待していないし、何のために働くのかという問いに、答えを見いだせない人も多いのではないでしょうか。また、そもそも働くことに対して大した意味を見いだせない人もいると思います。

乱気流の時代、先の見えない時代においては、外部環境に身を任せるわけにはいかない。自分で進むべき方向を決めるためには、自分自身の仕事の思想が大切だと思うんだよね。この本は、自分だけの仕事の思想を考えるときの一助になると思う。

それでは、今週も働くを楽しんでいきましょう! 今年も残りあとわずか、悔い残さないよう最後まで全力で走りきろう。(風邪には気をつけてね)

(あれ、どのへんが100の理由なの? てへv)

 

望楼守の生思考キャリア

自分自身を振り返ると、強みと弱みが見えてくると思います。

では、強みや弱みがわかったときどうするか。

ある人は強みを伸ばそうとし、

ある人は弱みを埋めようとする。

 

人間には多様な能力があり、少々の弱みであれば、

努力でそれを人並みにすることができる。

だが、多くの場合弱みの克服は、苦痛な作業となる。

そうして弱みをなくしたとして、その人にどれだけの価値があるだろう。

弱みをなくしても、平均的な、もっといえば平凡な人間が生まれるだけだ。

 

その時間と労力を強みを伸ばすことに使えば、

強みは他人の追随をゆるさないほどになるかもしれない。

また、強みを伸ばすことは、苦痛は少なく、楽しみを伴うことが多い。

そして、人に評価をされやすい。

 

自分は「××ができる」「××の専門家」というラベルを貼れば、

周りの人からもそのように認識され、その強みを使う機会を

与えてもらいやすくなるかもしれない。

そうすれば、ますますその強みを伸ばすことができる好循環が得られる。

 

実際、自分の周りのすんげぇヤツを見渡してみてほしい。

その多くの人には何かしらの欠点があるのではないか。

リーダーシップがあり、周りを巻き込んでいくのが上手い一方で、

時に独善的ともいえる考えをする人。

頭の回転が速く、アイディアマンだが、時に変な偏見を持っている人。

そんな例はないだろうか。

だが、彼らは弱みではなく、強みに集中しているからこそ、

すんげぇヤツなのではないだろうか。

 

では、弱みは無視してよいのか。

原則論を言えば、答えはYesだ。

 

だが、弱みが自分の欠点になっていないか注意する必要はある。

ここでいう欠点とはなにか。

それは、強みの発揮を阻害するものである。

もし強みの発揮を阻害するものがあれば、それは苦手なことであろうと、

真っ先に対処する必要があるだろう

 

望楼守の生思考キャリア

前回のエントリーで民主党のビジョンの欠如、成長戦略の欠如について触れたが、これは政治の世界に限らず日本全体の問題なんじゃないかと思います。

トップダウンとなる日本国の成長戦略
ミドルアップダウンとなる企業の成長戦略
ボトムアップとなる個人の成長戦略

政治が悪い、な~んて言っても、それで問題は解決するわけがなくて、まずはやれることからやる必要がある。そこで、今回はボトムアップとなる個人の成長戦略について、考えてみたい。

個人の(といっても主に若手ビジネスパーソンを念頭に置いてます)成長戦略というとキャリア論の話にもなるのだが、成長戦略欠如の最大の問題点はロールモデルの欠如ではないでしょうか。

価値観の多様化やOJT/徒弟制の崩壊、乱気流の時代とも言われる大きく変化し続ける環境は、身の回りで目指すべき目標となるロールモデルを持つことを難しくしているように思います。(仕事なんてクソだ!って思ってる人は、そもそもロールモデルを欲しいとも、成長したいとも思ってないでしょうが。)

また、ロールモデルの欠如とも関連するけれど、めまぐるしく環境が変化する一方で、様々な情報が溢れている中で、何を学んだらいいのか、どんな能力を身につけたらいいのか、将来のために今何をしたらいいのかが分からないという問題があるのではないでしょうか。

本屋に行けば、ビジネス書が溢れるように並んでいる。ビジネス雑誌には次から次へとスキルが紹介される。ただ、どんなスキルもツールにしか過ぎない。使う力と使う場がなければ、どれだけたくさんのビジネススキルを学んでも単なるビジネススキル評論家にしかなれないのではないか。そもそも、ビジネス本や勉強法の本を読んで、仕事が出来る人/勉強が出来るようになった人って世の中にどれくらいいるのかな。

このように先の見えない一方で、広がる(とマスコミで報道されている)格差、一人歩きしている感のある「勝ち組負け組」という言葉は、成長への焦りと将来への不安を増大させている気がします。

むろん、今日の日本の状況は危機的状況なわけで、健全な危機感は必要だと思う。けれど、生き残りへの不安と焦りの中で成長の道筋が見いだせないというのは、キャリア形成の上でも、人生の上でもとても大切な「はたらくをたのしむ」ということを不可能にしてしまうと思うんだよね。

ただ、はっきりと認識しておかなければならないことは、日本という国はいまフロンティアにいるってこと。フロンティアには、先行者はいない。自分で道を切り拓いていかなければならない。キャリア形成でも同様で、人はそれぞれその人なりのユニークな人生を歩まざるをえない。他人の後に道はない。

じゃあ、ユニークなキャリアってどうすればいいのかって話だけど、まず始めに必要なことは、自分の強みを知る。これがスタートになるんじゃないでしょうか。そして、その強みを踏まえて、自分のこれまでの経験や興味、もちろん特技を掛け合わせて、自分だけの成長戦略を描いていくしかないんじゃないのかな。

 

  • いま自分はフロンティアに立っている(追いかける相手はいない)
  • キャリアはかけ算

この2つを念頭に置いて、悩み迷いながら人生を切り拓いていくしかない。それを後から振り返ったとき、成長したって思えるんじゃないかな。

Make your life extraordinary!

望楼守の生思考キャリア

vinviolette(バンビオレッテ、と読む)の代表である澤田さんとは、ひょんなことから仲良くしてもらっていて、先日も館山までドライブ&魚ウマーをしに行った仲である。

そんな彼が最近メルマガを始めた。その名も「僕が最高に仕事を楽しめる理由」。深夜、哲也徹夜を厭わず働く彼を動かすものは何か、が分かるメルマガである。いや、もしかしたら分からないかもしれないケド。

内容はというとこんな感じ(2009/08/17現在)。

vol.01 ワークライフバランスは僕らにあてはまらない
vol.02 働く意味を考える時代?
vol.03 金は僕らを豊かにしない。
vol.04 強みを活かそう
vol.05 まずは関係性を高めよう
vol.06 出来ない言い訳を探さない人になろう。
vol.07 大きな組織では「好きなこと」をやれない?
vol.08 誰もが面白い仕事を手にするたった一つの近道

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仕事に対して、どう感じているかは人それぞれでしょう。仕事なんてクソだろ!って思いつつも、でも金稼がないと暮らせないからってことで仕方なく働いている人もいれば、仕事最高!って感じながら、ワーカホリックに働く人もいる。

ただ、どんなに仕事が好きだ、仕事は面白いって感じている人でも、つまらない仕事をやってない訳じゃないと思う。けれども、自分のキャリア観、仕事観をしっかり持っている人は、つまらない仕事にもまじめに取り組むことが出来る。つまらない仕事にも全力を尽くして早く片付けるからこそ、好きな仕事をやる余裕が出来る。その結果、仕事が面白くなる、というスパイラルがあるんじゃないでしょうか。

なにより、どうせ働くなら、嫌々よりも、楽しんで働ける方がいいよね。

このメルマガは、20代~30代のビジネスパーソンが日々の仕事を振り返ったり、これからの自分のキャリアを考えたりするときに参考になる内容だと思います。興味を持った方はぜひ購読してみては?

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